出雲日御碕灯台
いずもひのみさきとうだい
住所
出雲市大社町日御碕字秘台原山1478
問い合わせ電話番号
0853-54-5341
営業時間
9:00~16:30
入場は参観終了時刻の20分前まで
12月12日(木)~12月22日(日)は、灯台機器の整備工事のため灯台参観業務が休止となります。
定休日
12月12日(木)~12月22日(日)
世界灯台100選
島根半島の最西端、日本海に突き出た岬の先端にあります。明治36年(1903)4月1日初点。海面から灯塔の灯火までは63.30m。地面から塔頂まで(塔高)が43.65mあり、石造灯台としては日本一の高さを誇ります。
灯台の上は展望台となっており、はるか北方に隠岐諸島を望み、南方には中国山地と「国引き神話」の杭となった三瓶山、南西にはウミネコの繁殖地「経島」を見下ろすことができます。
平成10年には、「世界各国の歴史的に特に重要な灯台百選」に選ばれました(国内では5箇所選定)。灯台に向かって左手の「灯台展示資料室」(平成9年、財団法人燈光会により設置)がありますので、ぜひお入りください。
明治32年に浜田(島根)、境(鳥取)の両港が開港場に指定されて外国貿易がさかんになったので、大型の沿岸灯台設置の必要性が高まり、明治36年に設置・点灯しました。(工期は明治33年から2年5ヶ月余の大工事。総工費は10万2千円余)この工事には、松江市美保関町森山から硬質の石材を切り出し、境港から海路運搬(54海里)し、宇龍港に陸揚げして灯塔用材に使われましたが、土木建築の機械が発達していなかった当時のことですから、ずいぶん人手がかかっています。
日本の洋式灯台建設の技術は、明治政府が招へいしたイギリス人技師R・H・ブラントンの指導のもとに始まっていますが、日本には昔から築城経験があり、優れた石工技術を持っていたので、堅固で美しい石造りの灯台を造ることができました。外国人技師は、明治10年にはすべて帰国しましたので、出雲日御碕灯台の設計施工は、技師の石橋絢彦を中心にすべて日本人の手によって行なわれました。高さは基礎から頂部まで43.65mで、今なお日本最高の灯台として有名です。
灯台の最上部に立つと灯台そのものがわずかに揺れているように感じます。実際、建物に耐震性をもたせるために揺れる構造になっています。
この構造は「組積造りによる異種二重殻構造」といって、外壁は石造りですが、空間をあけて内壁がレンガ造りで施されており、諸外国では見られず、地震国日本に大して独自に開発されたのではないかと高く評価されています。さらに、外壁の石は風化しやすい凝灰質砂岩起用や内壁のレンガ(産地不明)の中に木レンガが点々とはめ込んであることなどの不思議を残す灯台でもあります。